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おせち料理に欠かせない魚料理|数の子・鯛・ぶりに込められた意味

2025.12.24

おせち料理は「意味を食べる」日本の食文化

お正月にいただくおせち料理。華やかに詰められた料理のひとつひとつには、実はしっかりと意味が込められています。

おせちはもともと、新しい年の始まりに「家族の健康」「五穀豊穣」「商売繁盛」「子孫繁栄」などを願って食べられてきた祝い膳。

なかでもお魚料理は、おせちを象徴する存在として、古くから欠かせないものでした。

なぜおせちにお魚料理が多いのか

日本は四方を海に囲まれた国。お魚は身近なごちそうであり、同時に神事や祝いの席に欠かせない食材でもありました。

さらに、
・保存性が高い
・干す、塩漬けにするなど加工しやすい
・「めでたい」「出世」など言葉の縁起が良い

といった理由から、年末にまとめて仕込み、年始にいただくおせち料理と非常に相性がよかったのです。では、代表的な魚料理に込められた意味を、ひとつずつ見ていきましょう。

数の子|子孫繁栄を願う、代表的なおせち魚料理

数の子は、ニシンの卵。一腹にびっしりと詰まった卵の姿から、子孫繁栄の象徴とされています。

そのため、
・家族が増える
・家系が続く
・商売が広がる

といった願いを込めて、お正月に食べられてきました。

コリコリとした食感も特徴的で、「歯ごたえが良い=しっかりと根付く」という縁起の捉え方をする地域もあります。

鯛|「めでたい」に通じる祝い魚の王道

鯛は、その名の通り「めでたい」という語呂合わせから、祝いの席には欠かせない魚です。

おせちだけでなく、
・結婚式
・出産祝い
・還暦などの長寿祝い

など、人生の節目にも登場する、日本を代表する祝い魚。

赤い体色も、魔除けや吉兆の色とされ、お正月の華やかな雰囲気によく合います。

おせちでは、
・姿焼き
・昆布締め
・酢締め

など、地域や家庭によってさまざまな形で楽しまれています。

鯛についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

ぶり|成長と出世を願う「出世魚」

ぶりは、成長とともに名前が変わる出世魚。地域によって呼び名は異なりますが、小さな魚から立派なぶりへと成長する姿が、立身出世仕事運向上の象徴とされてきました。

そのため、
・仕事始めを控えた大人
・家族の成長を願う家庭

のお正月に、特に好まれてきた魚です。

関西では特に年末年始にぶりを食べる文化が根付いており、「年取り魚」として欠かせない存在となっています。

ぶりについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

お魚料理が伝えてくれる、日本らしい願いの形

数の子、鯛、ぶり。それぞれに共通しているのは、未来への願いが込められているということ。

・増える
・続く
・成長する

おせちのお魚料理は、「今を祝う」だけでなく、「これから先を願う」ための食文化なのです。意味を知ってから食べると、同じ一口でも、感じ方が少し変わってくるかもしれません。

現代のお正月は「全部そろえなくてもいい」

とはいえ、現代の年末年始はとても忙しいもの。すべての料理を完璧に用意するのは、正直大変です。

大切なのは、伝統を守ることよりも、無理なく楽しむこと。意味を知ったうえで、「これは取り入れたい」と思えるお魚料理を選ぶだけでも、十分にお正月らしさは感じられます。

伝統の味を、気負わずに楽しむという選択

最近では、プロの手で作られた魚料理を取り入れる家庭も増えています。数の子や鯛、ぶりなど、下処理や調理に手間がかかる魚料理ほど、信頼できる味に頼るのは賢い選択。

大人夫婦の年末年始は、「頑張りすぎない」「でもちゃんと美味しい」そんなバランスを大切にしたいものです。

おせちのお魚料理をきっかけに、食文化を楽しむ

おせち料理は、知れば知るほど、日本の食文化の奥深さを感じさせてくれます。数の子に込める願い。鯛に託す祝いの気持ち。ぶりに重ねる成長への期待。

今年のお正月は、ぜひ魚料理の意味にも目を向けながら、ゆったりとした時間を味わってみてください。


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