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メヒカリ(アオメエソ)ってどんな魚?|脂のり抜群の“深海のかわいい人気者”

2025.11.13

メヒカリは、見た目の愛嬌と驚くほどしっとりした脂ののりで、ここ十数年で一気に人気が上がった“深海の小さなスター”。冬から春にかけては特に味がよく、唐揚げや焼き物として愛されています。

まずは、その素顔にぐっと近づいてみましょう。

メヒカリの正体:アオメエソの仲間

一般に「メヒカリ」として食卓に上るのは、アオメエソ(青目狗母魚)という深海魚。名前の由来はそのまんま【大きく光沢のある青い目】なんです。

深い海に棲むメヒカリは、眼が大きく発達していて、光を捉えやすい形に進化しています。この愛嬌ある姿が、海辺の市場でもひときわ存在感を放つんです。

生息域:太平洋側に分布する“東の深海魚”

メヒカリは主に 相模湾〜東シナ海 に広く分布。とくに知られている漁場がこちら↓

  • 千葉〜茨城
  • 福島(三陸沖)
  • 静岡〜愛知(遠州灘)
  • 九州(宮崎・大分)

水深は200〜300mの深場。荒れる日もある海で底曳網で漁獲され、生のまま出回るのは漁場の近隣が中心です。

旬:冬から春の「脂のりMAX期」

メヒカリの魅力はなんといっても しっとりした脂のり。とくに美味しい旬は、冬〜春(12〜3月)

この時期のメヒカリは別格で、身はふわっふわ、中から脂がじゅわっと滲み出る極上の食味になります。

地域名あれこれ:ローカル色が強い魚

メヒカリは、産地によっていろいろな呼び方があります。特に福島県いわき市では“県魚”として親しまれ、「常磐もの」を代表するブランド魚になっています。

実は種類もある:アオメエソ vs マルアオメエソ

メヒカリと呼ばれるものには、アオメエソとマルアオメエソの 2種類が混ざります。

● アオメエソ(一般的なメヒカリ)

  • 細身で頭がやや大きい
  • 脂のりがよく、料理向き
  • 市場で最も多く出回る

● マルアオメエソ(丸青目狗母魚)

  • 体が丸みを帯びていてやや太い
  • 頭が小さく、青みが強い
  • 鮮度のよいものは刺し身にもできる

どちらも美味しいですが、“メヒカリらしい甘みと脂” を楽しみたいならアオメエソがベストです。

味の特徴:脂のり×柔らかな身の“癒やし系”

メヒカリがこれほど愛される理由は、この二つ。

脂のりがとにかく良い

揚げても焼いてもパサつかず、口の中でとろけるような食感。

身がやわらかく、臭みが少ない

深海魚なのにクセがなく、誰にでも食べやすい優しい味わい。唐揚げにすると、外はサクッ、中はふわっと溶けるような食感がたまりません。

実は“高級魚化”してきた? 最近のメヒカリ事情

昔は“地元で消費する日常魚”でしたが、近年は居酒屋人気&深海魚ブームで価格が上昇。

特に

  • 大きいサイズ(15cm前後)
  • 冬の脂のったもの
  • 生鮮で鮮度のよいもの

は、市場でも良値がつくようになりました。


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参考文献
・藤原昌高(2010)『からだにおいしい 魚の便利帳』高橋書店
・西潟正人(2020)『改訂新版 日本産 魚料理大全』緑書房
・島津修(2018)『いちばんくわしい 魚のおろし方と料理』成美堂出版


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